広電3100形 車両データ
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BVE5対応

宮島線と市内線の直通用車両として昭和36年に登場した2500形を、昭和60年より3車体連接に改造したのが3100形です。
路面電車特有の高い加減速性能に加え、界磁弱め率を極限まで低くすることで宮島線での高速性能をも両立しています。
最大の特徴は、釣り掛け駆動ながら発電ブレーキが効く点で、独特の運転方法を再現したく、データ化に至りました。
太みのあるモーター音の実現までに音は2年半で3回作り直しており、
性能や挙動についても、取材・観察・議論とその再現・調整にかなりの時間を費やしています。
運転操作が特殊なため、このページ下方の「操作方法」をお読みになられると、この車両の面白さが深まることと存じます。
ダウンロード
Download(ZIP形式 37.0MB)2020.01.30

●更新履歴
- 2020.01.30 初版公開
●指定路線
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広電宮島線 (広電西広島→広電廿日市)
ぐりぃん・しゃとるさんの「しゃとるーむ」にて公開中です。
信号やATS照査など路線側の注意書きをよくお読みください。
- 同時公開の3950形車両データもダウンロードをお願いいたします。
操作方法・仕様について
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解凍後、[shallowf]フォルダ以下を[Scenarios]フォルダ内へ移動してください。
__Scenarios
___┗ shallowf
_____┗ hrd3100
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力行について
マスコンハンドル位置と抵抗制御の進段状況は次のとおりです。
マスコン位置 限流値 進段 1ノッチ ― 1ステップ起動 2ノッチ 140A 全界磁最終段まで 3ノッチ 160A 全界磁最終段まで 4ノッチ 190A 全界磁最終段まで 5ノッチ 190A 弱め界磁最終段まで
その後、全界磁最終段に達すると、進段が止まります。
5ノッチに入れると45%までの弱め界磁制御を行い、より高い速度域での加速が可能となります。
他社のような一気にフルノッチに入れる運転よりは、2→3→4→5とノッチを上げていく乗務員の方が多いようです。
乗車率や勾配に応じてノッチの入れ方を調節してください。
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ブレーキについて
ブレーキハンドル位置と空気制動や発電制動の関係は次のとおりです。
ハンドル角度 空制BC圧力 電制限流値 電制進段 20° 0.6kg/cm2 ― ― 30°(電制1) 1.1kg/cm2 120A 3ステップまで 40°(電制1) 1.6kg/cm2 120A 3ステップまで 50°(電制2) 2.1kg/cm2 120A 11ステップまで 60°(電制2) 2.6kg/cm2 120A 11ステップまで 70°(電制3) 3.1kg/cm2 150A 11ステップまで 80°(電制3) 3.6kg/cm2 150A 11ステップまで 全ブレーキ 4.2kg/cm2 150A 11ステップまで(※電制3と同一)
まず、空制は90°までのセルフラップとなっており、ハンドル角度に比例した制動力が得られます。
他方、電制は1・2・3の3つの接点があります。
「電制1」は高速域ではよく効きますが、3ステップまでしか進段しないため、速度が落ちてくると制動力が弱まります。
「電制2」に入れることにより進段が再開され電制が強くなりますが、
同時にハンドル角度も大きくなるため、空制も一緒に強くなってしまいます。
そこで、一瞬だけ「電制2」に入れてすぐ「電制1」に戻して進段を止めると、
電制だけが少し強くなり空制は元のまま、という操作が可能になります。
またブレーキ力が不足してきたら「電制2」に入れてすぐ「電制1」に戻す。また「電制2」に入れて「電制1」に戻す。
・・・という操作を繰り返すことで適切な制動力を確保している様子が見られます。
ブレーキハンドルを左右に振る操作は、路面電車ということもあり直通ブレーキのようにも見えますが、
空制については前述のとおりセルフラップとなっているため、
あくまでも電制の進段をコントロールするための操作であると思われます。
なお、「電制3」では限流値が120A→150Aに上がり、さらに強い電制が得られますが、どうやら強すぎるようで、
実際の運転では、30°(電制1) から 50°(電制2) の間しか使われていないようです。
最後は残圧停車をお忘れなく!
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レバーサについて
停車中はレバーサを切ります。
発車する際にブレーキを解除してから、マスコンを操作する直前にレバーサを入れます。
また、市内線走行時や徐行運転中など、電制がかえって邪魔になるようなシーンでは
レバーサを切って空制のみで停まっている様子が見られます。
制作にご協力いただいた方々
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<早く公開したい協議会>
運転台制作,取材協力,挙動精査,一部音声担当: ぐりぃん・しゃとるさん
取材協力,挙動精査,会場提供,麻婆豆腐担当: 車警定位さん
車両挙動再現用ATSプラグイン制作,会場提供担当: Coffee & Sleepさん
上記の方々の多大なるご協力によりこのデータは生まれました。心より感謝申し上げます。 -
また、ATSや運賃箱の再現のため、高橋うさおさんの「メトロ総合プラグイン」をお借りしております。
心より感謝申し上げます。
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